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小さな嘘は成長の証
就学前くらいまでのお子さんが、日常の中で本当に些細な、他愛もない嘘をつくことってありますよね。
例えば「今日幼稚園でじゃんけんに100回勝った!」とか、「鬼ごっこで毎回鬼になって、連続で全員捕まえられた」とか、“全くないとは言いきれないけれど恐らく嘘であり、且つ嘘であっても誰も傷ついたり困ったりすることのないような内容”の水準の嘘です。
人間が意図的に嘘をつくことができるようになるのは、大体3歳ごろなのだそうです。
そして、嘘をつくということは、自分の言いたいことや想像したことが言葉で表現できるようになった証拠であると言えます。
また、こういった小さな嘘は、ただただ『自分を認めてもらいたい』とか、『自分を大きく見せたい』というような気持ちの表れであり、注意をする必要もなければ、真正面から向き合う必要も褒める必要もなく、「へー、そうなんだ」とサラッと流せば良いものです。
そして、嘘の世界の中ではなく、それ以外の本質的・現実的なところでお子さんをしっかり認めてあげれば、このような嘘はだんだんと減ってくるはずです。
『自分を認めてもらいたい』とか『自分を大きく見せたい』という気持ちを持つのは、人間にとってごく自然なことですし、これも自我が成長している証です。
もちろん、嘘の中には失敗や逃げをごまかす目的がある場合もあり、それも人間としてのごく一般的な反応です。
この場合は、お子さんの思いをしっかりと聞き、理解するように努めることが非常に大切であると言えます。
ここでもし強く叱責してしまうと、余計にお子さんが委縮して本心を見せなくなり、さらに嘘でごまかすようになってしまう可能性があります。
もしもあまりにも過剰に嘘をついたり、嘘によって周囲に大きく影響を及ぼすような場合には、お子さんの健全な成長のためにもぜひ専門家にご相談いただくと良いと思います。
嘘一つとっても、どんなに幼くても、私たちの言動にはその背景があることが多いです。
お子さんに気になる言動が見られたときは、ぜひちょっと立ち止まって、今何が起きているかを考えてみると良いのではないでしょうか。
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