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虐待通告を経験して
私は、仕事の場ではなく、完全にプライベートの場で一般市民として虐待の通告を経験したことがあります。
その時、私が専門家として何をどう感じたのか、どのように行動したのかをぜひシェアしたく、ブログに書きたいと思います。
ある日の夕方、仕事を終えて帰宅をし、窓を開けて家の換気をしていると、明らかに近所から母親と思われる成人女性の大きな声と、小さな子どもの泣き声が聞こえてきました。
普通、それだけであれば特に気に留めることはないのですが、その時気になったのが女性の声のトーンでした。
詳細は伏せますが、明らかにただ叱っているだけとか、ケンカしているだけとは思えないような緊迫した雰囲気を感じ取りました。
「もしかしたら、これは心理的虐待ではないか? お母さん、子育てでいっぱいいっぱいになっちゃってるのかなあ、心配だなあ。でも、このくらいでもしかるべきところに通告すべきなのだろうか…?」
私の頭の中には、瞬時にこのようなことがよぎりました。
いくら専門家として一般の方よりは知識を持っているとは言っても、実際にその場面に遭遇すると、「本当にこれで通告してしまっていいのかな? 大丈夫かな?」と恥ずかしながら動揺してしまったのです。
しかし、「もし私が友人から同じようなシチュエーションを相談されたら、何てアドバイスするだろう?」と考えを巡らせ、「いや、絶対に虐待疑いとして通告するべきだよ、国民の義務だよ、と言うだろうな」と結論を出しました。
それから私は、住んでいる自治体の子ども家庭支援センターに電話をしました。
私は抵抗がなかったため、自分の住所や氏名などの個人情報も伝えた上で、担当者の方に電話で経緯をお話ししました。
担当者の方はとても丁寧に話を聞いてくださり、情報提供のお礼までも伝えてくださいました。
「また何かあったら、是非遠慮なく連絡してくださいね」と言ってくださったため、ああ、私のしたことは間違ってなかったんだな、と安心しました。
その後その親子がどうなったのか、何か支援を受けているのかなどは情報もなくわからないのですが、落ち着いて生活を送れていることを陰ながら祈っています。
繰り返しになりますが、虐待の通告は知識のある専門家ですらためらう気持ちが起きるようなことなので、一般の方が行うのはさらに勇気がいることだろうな、と今改めて思います。
虐待は明確な身体的暴力によるものだけではないので、そもそも何をもって“虐待”とするか、判断が難しい場面は多々あるはずです。
そして、全く自分と関係のない第三者を通告するならまだしも、もしかしたら今後ずっと付き合って行く可能性があるかもしれない近所の人が相手であれば、尚更です。
私は今回、それを身をもって実感しました。
しかし、虐待(疑いを含む)の通告は児童虐待防止法により、国民の義務となっています。
もしかしたら私たちの一本の電話が、そのご家族やお子さんを守ることに繋がるかもしれません。
仮に虐待ではなかったとしても、そのご家族を何らかの支援に繋げることができるかもしれません。
通告者のプライバシーは絶対に守られますので、相手方に通告したことが明らかになってしまうことはありません。
少しでも気がかりなご家庭が身近にあると感じた際には、ぜひ勇気を持って、そして安心してしかるべきところに連絡していただきたいと思います。
また、子育てにお悩みがあったり、強くストレスを感じていらっしゃる保護者の方々には、決して独りで抱え込まず、行政や専門家にぜひご相談ください。
もちろん弊社でも、子育てのことや育てにくさを感じるお子様のことなどの様々なご相談を承っております。
どのようなことでも、どうぞご遠慮なくお問い合わせください。
合同会社A. E. カンパニー
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